<性的暴行>被害者、PTSD訴え 元NHK記者、無罪主張

 山梨、山形両県で女性3人に性的暴行を加えたとして強姦(ごうかん)致傷罪(刑法改正で「強制性交等致傷罪」に名称変更)などに問われた元NHK山形放送局記者、弦本康孝被告(29)の裁判員裁判の初公判が10日、山形地裁(児島光夫裁判長)であった。弦本被告は「すべて間違っています。私はやっていません」と3件の起訴内容を否認し、無罪を主張した。

 公判は、3件の事件現場で採取されたDNA型が弦本被告のものと一致したとする鑑定結果の信用性などが主な争点となる。

 冒頭陳述で、検察側は「試料の扱いには細心の注意が払われている」と主張。2014年の事件では「被告は取材で知り合った女性を懇親会後にタクシーで女性宅の近くまで送り、その約10カ月後に事件があった」などと指摘した。

 これに対し、弁護側は「DNA型は犯人以外のものが混じっている可能性がある。鑑定手法は信用できない」と反論。3件の事件があったとされる時間帯は自宅や職場にいたと主張した。

 この日は、被害者の一人が裁判所の別室からテレビカメラとモニターでつなぐ「ビデオリンク方式」で証言。「再び襲われるのではないかと寝られなくなった」と心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したことを訴え、「心から反省できるだけの刑期を望む」と述べた。

 起訴状などによると、弦本被告は13年12月と14年10月に山梨県内、16年2月に山形県内で、いずれも当時20代で1人暮らしの女性宅に侵入して暴行し、うち2件で女性にけがをさせたとしている。公判は18日に結審し、25日に判決が言い渡される予定。

 弦本被告は11年4月にNHKに入局し、甲府放送局に配属。15年7月に山形放送局へ異動し、17年2月に逮捕された後、懲戒免職になった。【的野暁、松尾知典】


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