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(語る 人生の贈りもの)鎌田慧:12 冤罪、個人を犠牲にする

 ■ルポライター・鎌田慧

 あのときのことを僕はいまでも反省しているんです。
 1994年11月、愛知県西尾市の中学2年生、大河内清輝君がいじめを苦に遺書を残して自殺しました。記者から頼まれ、メッセージを寄せました。「はやまってはいけない。死んではつまらない。いまの苦しみを乗り越えた自分を誇れる日は、かならずやってくる」と呼びかけました。
 《朝日新聞夕刊社会面(同年12月15日)に大きく掲載された。見出しは「子どもたちよ、死んではいけない」》
 ですが、間違っていました。いじめられている子どもたちに「死んではいけない」などと呼びかけるのは偽善です。…… <span class="textCount">本文:832文字</span>
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